追分駅(おいわけえき)は、北海道勇払郡安平町追分中央にある北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅である。駅番号はK15。
所属線の室蘭本線に石勝線を加えた2路線が乗り入れ、特急「とかち」の全列車と「おおぞら」の一部が停車する。事務管理コードは▲130330。
歴史
もともと北海道炭礦鉄道室蘭線(→室蘭本線)から夕張への支線(→石勝線)の分岐駅は、馬追(由仁)を分岐駅とする予定であったが、工事の都合上、当地での分岐に変更された経緯がある。当駅が置かれたことで、現在の追分市街が形成されるに至った。
- 1892年(明治25年)
- 8月1日:北海道炭礦鉄道室蘭線の駅として開業。一般駅。追分機関庫設置。
- 11月1日:追分 - 夕張間の支線(後の夕張線、現在の石勝線)が開業。
- 1898年(明治31年)
- 2月1日:扇型機関車庫新設。
- 下期:駅舎改築。跨線橋設置。
- 1902年(明治35年)4月15日:北海道炭礦鉄道追分骸炭(コークス)製造所開設。専用線700m敷設。
- 1906年(明治39年)10月1日:北海道炭礦鉄道の鉄道路線国有化により、官設鉄道に移管。
- 1909年(明治42年)7月1日:追分検車所設置。
- 1913年(大正2年)6月2日:追分機関庫設置(北海道鉄道管理局の事務上制定)。
- 1918年(大正7年)9月:掃除夫のカンテラから油に引火し扇型機関車庫全焼。
- 1921年(大正10年)9月:扇形機関車庫再建。
- 1922年(大正11年)2月28日:北炭追分骸炭製造所閉鎖。専用線使用停止。
- 1943年(昭和18年)9月1日:2代目駅舎への改築工事完成。
- 1954年(昭和29年)8月10日:昭和天皇、香淳皇后のお召し列車が追分駅に停車。駅前奉迎が行われた。
- 1976年(昭和51年)
- 3月2日:入換用に使用していた蒸気機関車(9600形3両)をディーゼル機関車に置き換え。北海道の蒸気機関車通常運用の最後。
- 4月13日:扇形機関車庫再び全焼。DD51:7台、DE10:1台、SL:5台(さよなら運転のD51-241と、79602、D51-465、D51-603、D51-1086)焼失。
- 1977年(昭和52年)5月10日:扇形機関車庫再々建。
- 1978年(昭和53年)10月2日:いわゆる「ゴーサントオ」白紙改正に伴い、石炭輸送が清水沢駅・沼ノ沢駅から苫小牧・東室蘭への直行輸送に変更、上り仕分線を廃止。
- 1979年(昭和54年)
- 4月10日:3代目駅舎工事着工。
- 10月17日:3代目駅舎を一部使用開始。
- 1980年(昭和55年)4月10日:3代目駅舎(現駅舎)改築落成式を挙行。
- 1981年(昭和56年)
- 8月1日:夕張線(石勝線未開業部分を含)CTC化に伴い、駒里信号場 - 滝ノ下信号場間各駅・信号場を管理下に置く。
- 10月1日:石勝線開業。
- 11月2日:室蘭本線岩見沢駅 - 沼ノ端駅間CTC化に伴い、三川駅 - 早来駅間の各駅を管理下に置く。
- 11月6日:駅前広場舗装工事完了。
- 1982年(昭和57年)3月1日:荷物フロントを業務委託。
- 1984年(昭和59年)2月1日:貨物・荷物扱い廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる。
- 1992年(平成4年)7月:岩見沢運転所追分派出所(旧・追分運転所)が追分駅に統合される。
- 1994年(平成6年)度:石勝線・根室線高速化工事に伴い同年度に構内改良。
- 2005年(平成17年)3月:運転部門が岩見沢運転所に統合され、運転士の配置がなくなる。
- 2024年(令和6年)度:話せる券売機を設置。
- 2025年(令和7年)3月15日:同日のダイヤ改正で下り「おおぞら」の通過列車を「おおぞら5号」から「おおぞら7号」に変更。
駅名の由来
「追分町#歴史」も参照
もともと当駅付近は「植苗村アビラ」と称していたが、当地で夕張への支線(→石勝線)が分岐することから、分かれ道を意味する和語より「追分」と命名された。
その後、1895年(明治28年)に地名も「追分」に改称され、1952年(昭和26年)には安平村(→早来町)から追分村(→追分町)として分離独立するまでに至った。その後、2006年〔平成18年〕に再度合併し安平町が発足している。
駅構造
駅舎に面した単式ホーム1面1線(1番のりば)、島式ホーム1面2線(2・3番のりば)および2番のりばの岩見沢・新得方を切り欠いた切り欠き式ホーム1線(4番のりば)、計2面4線を有する地上駅。各ホーム間は跨線橋で連絡している。駅の南側で石勝線が室蘭本線を跨ぐ形で立体交差している。1・2番のりばの間に中線があり、石勝線の通過線となっている。
直営駅である。みどりの窓口と話せる券売機が設置されている。自動改札機は設置されていない。以前はキヨスクもあった。駅舎の半分は追分保線所(旧・追分工務所)となっている。
管理駅として、室蘭本線遠浅駅 - 栗丘駅の各駅と、石勝線川端駅を管理下に置いている。
のりば
利用状況
乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
駅周辺
- 北海道道290号追分停車場線
- 北海道道226号舞鶴追分線・北海道道462号川端追分線
- 安平町役場追分庁舎(旧・追分町役場)
- 安平町 ぬくもりセンター(ぬくもりの湯 併設)
- 苫小牧警察署追分駐在所
- 追分郵便局
- 北海道銀行追分支店
- とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)追分支所
- 道の駅あびら D51ステーション(旧安平町鉄道資料館、追分町SL資料館) 徒歩15分
- あつまバス「追分駅前」停留所
隣の駅
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
- 室蘭本線
- 安平駅 - 追分駅 (K15) - 三川駅
- ■石勝線
-
- ■普通
- 南千歳駅 (H14) - (駒里信号場) - (西早来信号場) - 追分駅 (K15) - (東追分信号場) - 川端駅 (K17)
- ■普通
脚注
注釈
出典
JR北海道
参考文献
- 本久公洋 『北海道鉄道駅大図鑑』 北海道新聞社(2008年)
- 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6。
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 追分駅 (曖昧さ回避) - 各地の追分駅の一覧
外部リンク
- 追分|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company




