プロローグ』(Prologue)は、イギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、ルネッサンスが1972年に発表した3作目のスタジオ・アルバム。アニー・ハズラム加入後としては初のアルバムに当たる。

解説

本作のレコ―ディングの前に大幅なメンバー・チェンジがあり、キース・レルフ、ジェーン・レルフ、ジム・マッカーティといったオリジナル・メンバーはいずれも脱退したが、本作にはマッカーティが作った曲も収録されている。LPは見開きジャケット仕様で発売され、ヒプノシスがデザインを担当した。共同プロデューサーのマイルス・コープランド3世は、スチュワート・コープランドの長兄に当たる。

タイトル曲はフレデリック・ショパン「革命のエチュード」からの引用を含む。当初は歌詞を含むボーカル・ナンバーとする案もあったが、キーが高くてハズラムには歌いづらかったため、最終的には歌詞のないヴォカリーズという形になった。「ラジャ・カーン」はラーガ・ロックの要素を持つ曲で、フランシス・モンクマンがゲスト参加した。

Bruce Ederはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け、全体像に関して「過渡期の作品で、後の作品と比べて標準的なハードロック・サウンド(サイケデリック色も含む)に根ざしている」、収録曲「スペア・サム・ラヴ」に関して「フォーク的なアコースティック・ギターが目立つ曲で、本作よりもよく知られている次作『燃ゆる灰』の曲(特に"Let It Grow"や"On the Frontier")を予期させる」、「ラジャ・カーン」に関して「1960年代末期のサイケデリアの系譜に連なるが、より先進的かつ技巧的である」と評している。

2018年にEsoteric Recordingsから発売されたリマスターCDには、それまで未CD化だった「スペア・サム・ラヴ」のシングル・ヴァージョンがボーナス・トラックとして追加された。

収録曲

  1. プロローグ "Prologue" – 5:42
    • 作曲:マイケル・ダンフォード
  2. キエフ "Kiev" – 7:40
    • 作詞:ベティ・サッチャー/作曲:ジム・マッカーティ
  3. サウンズ・オブ・ザ・シー "Sounds of the Sea" – 7:12
    • 作詞:ベティ・サッチャー/作曲:マイケル・ダンフォード
  4. スペア・サム・ラヴ "Spare Some Love" – 5:13
    • 作詞:ベティ・サッチャー/作曲:マイケル・ダンフォード
  5. バウンド・フォー・インフィニティ "Bound for Infinity" – 4:24
    • 作詞:ベティ・サッチャー/作曲:ジム・マッカーティ
  6. ラジャ・カーン "Rajah Kahn" – 11:31
    • 作曲:マイケル・ダンフォード

2018年リマスターCDボーナス・トラック

  1. "Spare Some Love (Single version)" - 3:50

参加ミュージシャン

  • アニー・ハズラム - ボーカル、パーカッション
  • ジョン・タウト - キーボード、バッキング・ボーカル、アレンジ
  • ロブ・ヘンドリー - ギター、マンドリン、チャイム、バッキング・ボーカル
  • ジョン・キャンプ - エレクトリックベース、タンブーラ、リード・ボーカル(on #2)、バッキング・ボーカル
  • テレンス・サリヴァン - ドラムス、パーカッション

アディショナル・ミュージシャン

  • マイケル・ダンフォード - アレンジ
  • フランシス・モンクマン - シンセサイザー・ソロ(on #6)

脚注

外部リンク

  • プロローグ - Discogs (発売一覧)

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